特急「はまかぜ」4号乗車記(浜坂→大阪)(その3) [JR在来線]
少し間が空きましたが、特急「はまかぜ」乗車記のつづき。
播但線に入ってしばらくウトウトしていましたが、生野辺りで目が覚めます。生野を過ぎて、川沿いに山間を走ります。
姫路駅に到着する前には、すっぽり防護カバーで覆われた姫路城が見えました。現在大改修工事を請けているようです。
姫路では3分ほど停車します。ここからはJR神戸線に入り、列車の進行方向も変わります。ここから大阪までラストスパートです。
JR神戸線では老体に鞭打つかのごとく、気合いの入った走りとなります。塩谷~須磨では須磨の浦を一望します。
残された乗車時間も僅かとなり、少し車内散歩に出かけると、昔ながらの温度計を発見。JNRのロゴマークも健在でした。
そうこうしているうちに大阪に到着です。この日は神戸線内での列車遅延の影響で5分遅れの到着でしたが、それでもあっという間の4時間でした。
到着して間もなく、キハ181系は京都総合車両所に向け、回送していきます。列車が完全に見えなくなったところで、ホームを後にしました。
最近の新型特急に比べると、さすがに古さは否めませんが、それでも風格の面ではキハ181系の方が断然勝っていると思うのは私だけではないと思います。
引退間際ではありましたが、幼少期に乗ったキハ181系にもう一度乗れて良かったです!さようなら、そしてお疲れさまでした!
特急「はまかぜ」4号乗車記(浜坂→大阪)(その2) [JR在来線]
前回からのつづき。
2010.10.17(Sun) 特急「はまかぜ」4号(列車番号4D) 浜坂13:30→17:10大阪
特急「はまかぜ」に充てられたキハ181系も、いよいよ本日(11月6日)をもって定期運用から離脱します。今日はどこの駅もファンでごった返していることですね。
さて、今回の旅では、奮発してグリーン車にしました。2-1配置のグリーン車が主流(某日本は例外)となった現在では見劣り感がしますが、国鉄時代から殆ど変わらないシートは貴重な存在です。
リクライニング角度は深く、若干座面も上に持ち上がる構造となっているので、思いのほか快適でした。(むしろ最近の2-2配置のよりも快適だったりして・・・)
しかし、肘掛脇から出すテーブルがものすごく小ぶりで、せいぜい飲み物くらいしか置けません。
そうこうしているうちに列車は定刻に浜坂を発車です。
浜坂を発車してほどなく、供用されたばかりの餘部橋梁を渡ります。
かつての餘部鉄橋は土木遺産としての価値もありましたし、撮り鉄の間では人気だったかもしれませんが、やはり「みやび」の転落事故から鉄橋の存在を嫌う住民も多かったとか。学部生時代の景観論の講義で、B先生が「地元住民に嫌われたら、土木遺産は残る価値がない」と言っていたのを思い出しました。
1時間弱で途中の城崎温泉に停車。ここでかなりの数の乗客が乗り込みます。
城崎温泉からは普通車もほぼ満席、グリーン車もかなりの盛況です。私の隣にも全区間乗りとおしのお客さんがいましたが、思ったより窮屈感はなかったです。
豊岡を過ぎて、和田山からは播但線に入りますが、この辺りで眠気に襲われ、しばらくウトウトすることに。(つづく)
特急「はまかぜ」4号乗車記(浜坂→大阪)(その1) [JR在来線]
鳥取砂丘を観光し終わった後はこの旅のメイン、特急「はまかぜ」の旅です。
「はまかぜ」は鳥取・浜坂・香住~大阪を播但線経由で結ぶ列車で、車両は国鉄時代からのキハ181系が充当されています。1968年に登場し、奥羽本線の「つばさ」、中央西線の「しなの」、伯備線の「やくも」など、山岳区間を走る特急列車として活躍しました。
また、1993年に予讃線が電化されるまで四国にも配置されていましたので、愛媛で生まれ育った私も幼稚園の頃に母方のおばあちゃん家へ行くのに、「しおかぜ」、「いしづち」などで何度かキハ181系に乗ったのを記憶しています。
そんなキハ181系もいよいよ11月6日をもって定期運用から離脱します。今後は臨時や団体輸送などに就くと思われますが、それも残り僅かで来年春にはリタイヤとのこと。
さて前置きが長くなりましたが、鳥取からは各駅停車に乗り、浜坂へ向かいます。鳥取始発の「はまかぜ」2号もありますが、こっちは出発が朝6時過ぎと如何せん早すぎるもんで・・・
鳥取から40分ほどで浜坂に到着です。
浜坂駅の発車案内。これがまた、何とも言えない良い味出していて、旅情を引き立ててくれます!
そうこうしているうちに、大阪から「はまかぜ」1号が到着です。約15分ほどで折り返しです。
1号車 キハ181-26
13時30分の発車まで、しばし休息中のキハ181系。この重圧なボディ、そしてけたたましいアイドリング音が風格を感じさせます。
この日の「はまかぜ」は4両編成。発車までの間にこの日お世話になる車両たちをカメラに収めてみました。
4号車 キハ181-27
キハ181系-0番台。定員52名。車両の約3分の1くらいまで乗務員室と発電機が占めており、そのため定員確保と車体軽量化のため、トイレと洗面所はなし。
この発電機は自車を含めて4両までの可能なので、中間に先頭車を挟まない限り、1編成につき、最大8両まで組めます。
3号車 キハ180-36
中間車。定員76名でトイレ、洗面所を備えています。
2号車 キロ180-4
中間車で新製時から変わらない、1両まるまるグリーン車。車掌室付きで定員48名。
四国に配置されたキロは100番台で、食堂車を連結しなかった代わりとして、洋式トイレをなくして、車販準備室を設置したものでした。後に100番台は半室化改造され、キロハ180-0番台に改称されています。
おまけで、駅構内に留置されていたラッセル車。雪国だからこそ見れる車両です。
そうこうしているうちに発車の時刻が迫ってきました。いよいよ大阪までの3時間40分の汽車旅が始まります!(つづく)
特急「スーパーひたち」59号(上野→土浦) [JR在来線]
今回の旅のラストに土浦までの短い時間ですが、「スーパーひたち」に乗ってみました。
「スーパーひたち」は日中は上野―水戸間ノンストップですが、朝夕の一部列車は途中の土浦などの駅にも停車します。
さらに、一部の「フレッシュひたち」にも充当されています。時刻表でグリーン車のマークが入ったのがそれです。
この「スーパーひたち」は11両の堂々たる編成でいわきまで行きます。LED式のヘッドマークでは列車名と行き先が交互に表示されます。
今回は話のタネにと思い、グリーン車に乗ってみました。JR東日本では、100kmまでのグリーン料金は1000円とお手頃です。
車内は2-2配置に逆戻りしつつあるJR東日本では、「スーパービュー踊り子」と共に2-1配置です。
登場当初は液晶TVやオーディオも備えていたようですが、過去のリニューアルで撤去されています。。。
とはいえ、座席そのものも大きく、リクライニング角度も深いので、楽チンです!!
やっぱり特急のグリーン車は2-1配置が妥当ですよね!でも、この会社の傾向をみると、ゆくゆく導入されるこの車両の後継車も2-2配置のショボショボグリーン車になっちゃうんでしょうか・・・?
上野から土浦に向かう途中、取手~藤代間に交直切り替えのデッドセクションがあり、非常灯のみ残して、照明は停電します。
このデッドセクションに差し掛かる前には、車内放送による案内があります。突然停電したら、暗所恐怖症じゃなくても、大抵のひとはびっくりしますよね。(^^;)
土浦で下車する前に、デッキで見つけたステッカー。列車名は「ひたち」でかつ、常磐線沿線に日立もあるのに、わざわざ神戸の川崎重工で造られたんですね。
上野からわずか40分で土浦に到着です。夜の常磐線をひたすら疾走し、途中で千代田線直通の各駅停車を軽々抜いていくのは実に圧巻でした!また機会があれば乗ってみたいですね!
土浦からはバスで自宅に帰り、この日の小さな旅はおしまいです。
特急「草津」6号(熊谷→上野) [JR在来線]
熊谷で雪くまを食べた後は上野へ。
熊谷から上野までは、高崎線普通列車で1時間少々ですが、敢えて特急料金を払って特急「草津」6号に乗ってみました。
ホリデーパスは青春18きっぷとは違って、別途料金払えば特急列車にも乗れるのがマルです!
185系の普通車はかつては転換クロスシートでしたが、現在はリニューアルされて、リクライニングシートになっています。
この車両、特急なのに手動で窓を開けることができます!
しかし、シートピッチは旧国鉄標準の910mm、さらに足元は機器で塞がれて足を伸ばせません(涙)
しかも、背面テーブルも微妙に歪んでいるし(^^;)
洗面所に行ってみると、ビックリ!蛇口をひねっている間しか水が出ない、古びた洗面台がまだ現役でした。トイレも和式でしたし、水回りはリニューアルされていないんですね。
因みにグリーン車は普通車と同じ2-2配置。リニューアルされていますが、国鉄時代のものと同じ構造のようで、正直グリーン車としてはいただけませんね。
熊谷から50分ほどで上野に着きました。上野では、昔ながらの地平ホームに到着です。
185系って、国鉄末期のジリ貧状態のときに造られたせいか、特急という迫力というか風格に欠け、なんだか存在感の薄いような気がします。
気動車のキハ185系も185系電車と同じようなコンセプトで民営化直前の1986年に四国に配置され、キハ58系急行を淘汰して特急として活躍したものの、僅か4~5年後に振り子式の2000系が登場すると、あっさり主役の座を降りる羽目になったし。
何はともあれ、185系電車も製造されてからだいぶ年月が経っていますが、まだ特に置き換えとかの情報もないので、今後しばらく活躍が見込まれそうです。