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風前の灯となりつつある夜行列車 [夜行列車]

 毎年3月のダイヤ改正が来るたびに、廃止が噂されているブルートレイン。

EF64形機関車.JPG

 その中でも上野から上越線、羽越本線、奥羽本線を経由して青森に向かう「あけぼの」が廃止となる可能性が濃厚となったようです。2010年の東北新幹線新青森開業後も健闘していたとは聞いてましたが、24系客車の老朽化が深刻で、かつ新造車両を投入するほどの乗車率でもなかったのが廃止の要因だそうです。

 あけぼのだけでなく、何と「北斗星」が2014年度末、「カシオペア」、「トワイライトエクスプレス」の豪華寝台特急までも2015年度末(≒2016年3月ダイヤ改正)には廃止されるとのこと。北海道新幹線新函館開業による影響を予測したものとのことです。

 青森~札幌間の夜行急行「はまなす」については特に触れられていませんが、これも北海道新幹線新函館開業までに廃止される可能性は濃厚です。

20091008163533_3241556.JPG

 その一方で東京と高松、出雲市を結ぶ「サンライズ瀬戸」、「サンライズ出雲」はしばらく運行は継続するそうです。しかしながら、複数の会社を跨って走っており、なかなか利害関係がかみ合わないのも事実。となると寿命がきたら後継車両はどうなるのか気になるところ。

 最近ではJR各社が力を注いでいるのがクルージングトレイン。JR九州ではすでに「ななつ星」の運行が始まったほか、JR東日本や西日本も「カシオペア」や「トワイライト」を上回る豪華な寝台列車を新造する計画が上がっています。しかし、いずれも富裕層をターゲットにした旅行企画で自社管内での運行のみ。

 LCCや格安ツアーバスの登場などで交通手段が多種多様化してきた現在、夜行列車は移動手段の一つとしての存在意義を失いつつあることは間違いないようです。今後はクルージングトレインとして生き残りの道を模索していくのでしょうか?

 そうなると、夜行列車に乗る機会はますます減る訳ですから、今のうちに、しかもできるだけ早いうちに今ある定期の夜行列車の旅を味わっておくのが吉ということでしょうね。

寝台特急「あけぼの」乗車記(上野→青森)(その5) [夜行列車]

 いったん中断しましたが、寝台特急「あけぼの」の乗車記を。

羽越本線を北上.JPG

 目が覚めると、列車は羽越本線を日本海沿いに北上していました。

秋田に到着.JPG

 そして、おはよう放送の後に秋田に到着。

稲刈り真っ最中.JPG

 秋田を出ると、車窓には稲刈りの田んぼが広がってきます。

東能代に停車.JPG

 五能線との分岐駅、東能代に停車。秋田、青森県内では、こまめに停車して、だんだん身軽になっていきます。



 上野を出て12時間半余りかけて、列車は終点・青森に到着します。

機関車を切り離し.JPG

 青森に着くと、早々と機関車が切り離されます。

長岡からのEF81.JPG

 深夜の長岡から青森まで客車をけん引したのはEF81形機関車。切り離されてほどなく、進行方向へ向かって引き上げていきました。

電源車カニ24.JPG

 青森方の先頭の客車は電源車カニ24。

回送のスタンバイ.JPG

 上野方へまわると、既に回送用のDE10が出発を待っている状態でした。



 しばらく停車した後、青森車両センターに向けて回送していきました。列車が完全に見えなくなったところで、ホームを後にしました。

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寝台特急「あけぼの」乗車記(上野→青森)(その4) [夜行列車]

 上野から青森までを走る寝台特急「あけぼの」。
 
24系25形客車.JPG

 定刻21:15に「ピーッ!」と甲高い汽笛を1発鳴らして上野を発車します。



 まだ21時台というのに、発車後にしていきなりのおやすみ放送。この放送の次は秋田到着20分前までありません。。。

ひとり晩酌.JPG

 さて、発車してしばらくは夜の車窓を眺めながら、ひとり個室で晩酌を楽しみます。いつもは旅のお供に○ビスビールが多いのですが、西日本では殆ど見ないのと、売店で「限定」という言葉に魅かれて、エチゴビールを買ってみました。

高崎に停車.JPG

 上野から1時間半ほどで高崎に到着。ほんの数分ですが、初めて群馬県の地に降り立ってみました。やはりここまで来れば、この時間となると、電車に乗る人も少なくなってきますね。

長岡にて運転停車.JPG

 夜の車窓をぼんやり眺めていたら、アルコールが回っていつしか眠っており、午前1時過ぎに長岡で運転停車していたところで目が覚めました。ここで上野からのEF64と、ここから青森までのEF81が交替します。

 長岡を過ぎたところで、ちゃんと布団に潜ってしばしおやすみです。[眠い(睡眠)](つづく)

寝台特急「あけぼの」乗車記(上野→青森)(その3) [夜行列車]

 前回はA寝台個室・シングルデラックスを紹介しましたが、今回は他の寝台、座席も紹介していきます。

B個室・ソロ車両.JPG

 「あけぼの」には、B寝台個室「ソロ」車両が2両連結されています。(写真は青森駅にて撮影)

 プルマン式開放A寝台を改造した車両で、レールに対して平行に上下2段に個室が並んでいます。

ソロ・通路.JPG

 中の通路は狭く、人ひとりがようやく通れるか、といった感じです。

ソロ・下段.JPG

身をかがめて下段個室を見学。上段に上るための階段が干渉してますが、そんなに狭くはなさそうです。

ソロ・上段.JPG

 階段を上って上段個室も見学。天井まで窓がせり出していて、眺望は抜群に良いでしょうが、入った時点からかなり狭いです。さらにベッドメイキングすればそれだけで部屋の大部分のスペースをとってしまい、この上なく窮屈でしょう。

 ちなみに寝台料金は上段、下段問わず開放式B寝台と同じ¥6,300で、閑散期でも人気が高いようです。

ゴロンとシート・ロゴ.JPG

 あけぼのオリジナルの座席として、「ゴロンとシート」があり、寝そべったクマさんのロゴマークが目印です。

ゴロンとシート.JPG

 座席とはいっても、開放型のB寝台からリネン類や浴衣を省いただけで、通常の指定席料金で利用できます!
庄内、秋田地方から東京へは「ゴロンとシート」利用の企画乗車券も発売されており、それも相まってこちらも人気は高いようです。

B寝台.JPG

 そして、ベーシックな開放型の2段式B寝台もあります。「ソロ」や「ゴロンとシート」に比べると割高感は否めませんが、閑散期には静かな夜汽車の旅を楽しめるかも知れませんね。

洋式トイレ.JPG

 水回りもきちんと手入れが施されており、だいたいのトイレが洋式化されているほか、洗面所も自動水洗式に変わっていました。

 あけぼのに使用される24系および24系25形も、かれこれ造られて40年近く経っており、寿命も近付きつつありますが、適度にリニューアルされて、現在に至っています。

 東北新幹線新青森開業後も生き残っており、それなりの乗車率を支持している「あけぼの」ですが、今後、285系サンライズエクスプレスのような、新型車両が導入されるのか、はたまた「きたぐに」みたいに寿命を迎えたと同時に廃止となるのか、気になるところです。(つづく)

寝台特急「あけぼの」乗車記(上野→青森)(その2) [夜行列車]

 上野~青森を走る寝台特急「あけぼの」。今回は車内設備を見ていきましょう。

EF64形機関車.JPG

 あけぼのは多種多様な寝台、個室を備えていますが、今回利用したのはその中の最上級クラス、A寝台個室の「シングルデラックス」です。

A個室通路.JPG

  シングルデラックスの通路はホテルのような雰囲気で、高級感を感じさせてくれます。

A個室シングルデラックス.JPG

 そして、ドアを開ければ、そこが今宵のお宿。A個室らしく、室内幅、高さともに余裕は十分あります。本来は一人用ですが、補助ベッドも備えられていて、追加料金を払えば2人での利用も可能です。

シングルデラックス室内.JPG

 室内には折り畳み式の洗面台が設置されていて、室内で歯磨きや洗面、身支度ができます。

 はしごは補助ベッドを使用時の昇降用です。はしごの裏には隣の部屋とを行き来できるドアになっていますが、通常はロックされています。

ソファー状態.JPG

 ベッドは昼間使用しない時にソファーに切り替えることもできます。ベッド下には引き出し式の足置きもついています。

 そのほか、オーディオ(BGM)も備えられていて、夜の車窓とともに、音楽を楽しむことも可能です。かつてはビデオモニターも設置されていたようですが、現在は撤去されています。

アメニティ.JPG

 部屋に備え付けられていたアメニティキット。ポーチには「あけぼの」のトレインマークの刺繍も入っています。

アメニティ一式.JPG

 アメニティ一式。JRマーク入りの小箱に入った歯ブラシ、髭剃り、くし、石鹸などがありました。もちろん、今回の乗車の記念に一切手をつけずお持ち帰りです。(笑)

 A個室料金は13,350円とB寝台個室ソロの倍以上しますが、個室の居住性、設備、質感を考えるとその値段に見合った設備といえると思います。

 次回は他の車両も見ていきたいと思います。(つづく)

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